カテゴリー: 1891 宇野浩二
「蔵の中」(宇野浩二)②
共通するのは「蔵の中」で「尋常ならざること」をしている点 「蔵の中」(宇野浩二)(「思い川/枯木のある風景/蔵の中」) 講談社文芸文庫 …彼女が気持ちをわるくしたからでしょうか。私は、また、これから、毎日、この台所のとな...
「蔵の中」(宇野浩二)①
「ちょっと危ない」部分が感じられます。 「蔵の中」(宇野浩二)(「思い川/枯木のある風景/蔵の中」) 講談社文芸文庫 そして私は質屋に行こうと思い立ちました。私が質屋に行こうというのは、質物を出しに行こうというのではあり...
「子を貸し屋(作品集)」(宇野浩二)
こうした本は貴重な文化遺産 「子を貸し屋(作品集)」(宇野浩二) 新潮文庫 横浜の芸者屋へ身売りした元妻が、ある夜、「私」を訪ねてきた。「私」はそのとき貧乏のどん底であり、下宿を追い出される寸前であった。夕飯も食べていな...
「日本文学100年の名作第1巻 夢見る部屋」
大正期にこのような魅力的な文学が生まれていた 「日本文学100年の名作第1巻 夢見る部屋」新潮文庫 「父親」(荒畑寒村)息子・孝次から移転の知らせを受け取った父親は、久しぶりに会おうと汽車に乗る。まだ若かった頃、...
「でたらめ経」(宇野浩二)
子どもたちに「世の中」を教えるとすれば 「でたらめ経」(宇野浩二) (「日本児童文学名作集(下)」) 岩波文庫 ある野原の一軒家で 茶を馳走になった旅人が、 その家のおばあさんから 経の文句を教えて欲しいと 頼まれる。...
「人心」(宇野浩二)
世の中を図太く渡り歩いた宇野の骨太な人生観 「人心」(宇野浩二) (「子を貸し屋」)新潮文庫 横浜の芸者屋へ身売りした元妻が、ある夜、「私」を訪ねてきた。「私」はそのとき貧乏のどん底であり、下宿を追い出される寸前であった...
「夢見る部屋」(宇野浩二)
作品自体が作者宇野の「夢見」たものの集合体 「夢見る部屋」(宇野浩二) (「日本文学100年の名作第1巻」) 新潮文庫 借家に家族と住む「私」は、煙草屋の娘との逢瀬を楽しむため、東台館という下宿屋の一室を、家族に知られ...
「あの頃の事」「一と踊」(宇野浩二)
宇野浩二は間違いなく貧乏だった 「あの頃の事」「一と踊」(宇野浩二) (「子を貸し屋」)新潮文庫 親類からの仕送りが断ち切られた「私」のもとへ母が上京してくる。さっそく金に困り、竹下という業者のもとへ原稿を持ち込むが、出...
「枯木のある風景」(宇野浩二)
古泉の作風の変化は宇野の変容と重なる 「枯木のある風景」(宇野浩二) (「百年文庫097 惜」)ポプラ社 「枯木のある風景」(宇野浩二)(「思い川/枯木のある風景/蔵の中」) 講談社文芸文庫 画家・島木は旅行の最中に同じ...